在宅支援と放課後等デイサービスの組み合わせ|家族と施設が連携する支援
放課後等デイサービスと在宅支援(居宅介護・行動援護・訪問療育など)を組み合わせた支援の形を解説。家庭での困りごとを施設支援と連動させるための連携方法を紹介します。
最終更新:2026年04月12日

放課後等デイサービスは週数回の通所支援ですが、お子さまの生活のほとんどは家庭で過ごします。施設での支援を家庭生活にも活かすためには、在宅支援との連携が欠かせません。利用できる在宅支援サービスと、家庭と施設が連携するための具体的な方法を解説します。
利用できる主な在宅支援サービス
サービス名 | 内容 | 対象 |
|---|---|---|
居宅介護(ホームヘルプ) | 自宅での身体介護・家事援助 | 障がいのある方全般 |
行動援護 | 外出時の移動支援・危険回避支援 | 知的・精神障がいで行動障がいのある方 |
移動支援 | 社会参加・外出のための移動サポート | 外出が困難な障がい者 |
訪問療育 | 家庭を訪問して療育・相談支援を実施 | 通所が難しい場合等 |
保育所等訪問支援 | 保育園・学校を訪問して支援員が関わる | 集団適応に課題のある障がい児 |
放デイと在宅支援を組み合わせるメリット
9年間の現場経験から見えてくることは、「放デイでできることと家庭でできることを分担することで、お子さまの生活全体をカバーできる」ということです。
- 放デイでの活動・学習を家庭でも継続・般化できる
- 家庭での困りごとを在宅支援スタッフ・放デイが共同で解決できる
- 保護者さまの孤立を防ぎ、多様なサポート体制を作れる
家族と施設が連携するための具体的な方法
1. 日常の「うまくいっていること・いかないこと」を共有する
連絡帳・アプリ・電話などを通じて「今週はこんなことで困った」「この方法が家でうまくいった」という情報を放デイスタッフと共有しましょう。情報共有があれば、放デイでも同じ方法を試すことができます。
2. 放デイスタッフの訪問支援(家庭連携加算)を活用する
一部の事業所では「家庭連携加算」を算定し、スタッフが自宅を訪問して支援を行うことができます。「家庭での環境を整えたい」「家でのこだわり行動への対応を教えてほしい」という場合に有効です。
3. 在宅支援スタッフとの情報共有に放デイが同席する
保護者さまの同意のもと、担当の相談支援専門員・在宅支援スタッフ・放デイスタッフが集まる「サービス担当者会議」を活用すると、支援の方向性を統一できます。
保育所等訪問支援の活用
在宅支援の中で特に活用度が高いのが「保育所等訪問支援」です。これは、支援員が保育園・幼稚園・学校などを訪問し、その場での支援を行うサービスです。
- 学校での問題行動の直接観察・支援員の提案が可能
- 担任の先生に対して「こういう関わり方が有効」という具体的なアドバイスができる
- 放デイでの支援と学校での支援を直接つなぐことができる
利用には受給者証が必要です。通常の放デイの受給者証とは別に申請が必要な場合があります。静岡市各区の障害者支援課に確認しましょう。
「家庭での困りごと」を放デイに伝えるコツ
「家でこういうことがあった」という情報は、放デイの支援改善に非常に役立ちます。効果的に伝えるためのポイントを紹介します。
- 具体的に伝える:「最近怒りっぽい」ではなく「夕食前の18時頃に毎日癇癪が起きる」のように具体的に
- 「うまくいったこと」も伝える:問題だけでなく「この方法をしたら落ち着いた」という情報も放デイで活かせる
- 連絡帳に記録する習慣をつける:毎日1〜2行でも「今日の家での様子」をメモする習慣が情報共有を大きく改善する
在宅支援と放デイの「役割分担」の具体例
課題 | 放デイの役割 | 在宅支援の役割 |
|---|---|---|
着替えの自立 | 正しい着替えの手順を視覚的に教える・練習する | 家庭で毎朝一人でやってみる・ほめる |
感情コントロール | クールダウンの方法を学ぶ・ロールプレイで練習 | 癇癪の予兆を見て事前に声がけ・クールダウンの場を作る |
買い物スキル | 施設内でのお釣り計算・レジ体験プログラム | 週末の買い物に一緒に行き、実際に払う経験を積む |
外出時の行動 | 交通ルール・公共マナーをSSTで学ぶ | 実際の外出時に学んだことを実践・フォロー |
静岡市での在宅支援サービスの申請方法
在宅支援サービス(居宅介護・行動援護・移動支援等)を新たに利用したい場合は、現在お持ちの受給者証に追加申請が必要です。
- 各区障害者支援課の窓口に相談する
- 現在の相談支援専門員に「在宅支援を追加したい」と相談する
- サービス等利用計画に在宅支援を追加してもらう
- 窓口に申請書を提出する
iHomeでも、開所後は在宅支援サービスへの窓口案内をしていく予定です。「どのサービスが使えそうか一緒に考えてほしい」という方はお気軽にご相談ください。
まとめ
放デイは週に数日しか関われません。だからこそ、家庭・在宅支援との連携を大切にすることが、お子さまの成長を最大限に支えることにつながります。放デイと在宅支援の役割を明確に分け、保護者さまが情報の橋渡し役を担うことで、お子さまの生活全体をカバーする支援体制が整います。iHomeでは、家庭との丁寧な情報共有を支援の基本と位置づけています。「家でも支援を充実させたい」という方は、ぜひご相談ください。
在宅支援の種類と組み合わせ方の実例
静岡市で利用できる在宅支援サービスを整理し、放デイとの組み合わせのポイントを解説します。
サービス名 | 内容 | 放デイとの組み合わせイメージ |
|---|---|---|
居宅介護(ホームヘルプ) | 自宅での身体介護・家事援助 | 放デイのない日の朝の支度支援など |
行動援護 | 外出時の支援・危険回避サポート | 通院・外出時の同行(放デイ日以外) |
移動支援 | 社会参加のための外出支援 | 放デイ後・週末の余暇活動の付き添い |
短期入所(ショートステイ) | 施設での数日間の泊まり支援 | 保護者の入院・緊急時・長期休暇中の活用 |
「家でもうまくいかない」時に放デイに相談するポイント
「家での対応が放デイと違う」「放デイでできることが家ではできない」という悩みはとても多いです。9年間の経験から、家庭での悩みを放デイに伝える際のポイントをご紹介します。
- 「家でもこんな場面がある」と具体的に話す:「感情的になりやすい」という抽象的な話より「夕食後に宿題を始めようとすると毎回癇癪になる」という具体的なエピソードを伝えると、放デイ側も対応策を提案しやすくなります。
- 「放デイではどうやって対応していますか?」と逆に聞く:放デイでうまくいっている対応方法を家庭で試すことで、家でも効果が出ることがあります。
- 変化の記録を連絡帳に書く:「今週は2回癇癪があった(先週は5回)」のように数値で記録することで、支援の効果が見えやすくなります。
在宅支援を利用している家庭の声
放課後等デイサービスを利用されているご家庭から聞いた声をご紹介します(個人情報は一部変更していく予定です)。
- お子さま(お子さま:小5・ASD):「放デイだけでは平日がいっぱいで土日が大変でした。移動支援を週1回追加したことで、週末の外出が格段に楽になりました。放デイのスタッフに移動支援の事業所を紹介してもらいました。」
- お子さま(お子さま:中1・知的障がい):「入院が必要になった時、ショートステイを初めて使いました。事前に体験利用していたので子どもも泊まることができました。放デイで事前に練習してくれていたことが大きかったです。」
- お子さま(お子さま:小2・ADHD):「放デイのスタッフに家での様子をこまめに伝えるようにしたら、放デイでの対応が変わって家でも落ち着いてきました。情報を共有することの大切さを実感しています。」
保護者が「支援者チーム」の中心になるために
放デイ・在宅支援・学校・医療機関など、多くの支援者がお子さまを取り囲む中で、保護者さまが「チームのコーディネーター」になることが求められます。しかし、一人ですべてを抱え込む必要はありません。役割を明確にして分担することが大切です。
- 相談支援専門員:各支援機関の調整役。サービス等利用計画を作成し、サービス担当者会議を開く
- 放デイのスタッフ:療育・社会性・生活スキルの支援。保護者への情報提供
- 在宅支援スタッフ:家庭での日常生活支援・外出支援
- 学校の教員・コーディネーター:学習・学校生活での支援
iHomeでは保護者さまが「チームの中心」で疲弊しないよう、情報提供や他機関との連絡調整のサポートに積極的に取り組んでいます。「誰に何を頼めばいいかわからない」という時はまずiHomeへご相談ください。
在宅支援の申請で注意すべき点
在宅支援サービスを新たに追加申請する際に、よくある注意点をご紹介します。
- 現在の受給者証の支給量を確認する:すでに放デイの利用日数で受給者証がいっぱいの場合、在宅支援を追加するためには支給量の増量申請が必要です
- サービス等利用計画の変更が必要:在宅支援の追加には、相談支援専門員にサービス等利用計画の変更を依頼する必要があります
- 事業所によって対応できる曜日・時間が異なる:在宅支援事業所の空き状況を確認した上で申請することをおすすめします
静岡市での申請は各区の障害者支援課が窓口です。「どこに相談すればいいかわからない」という場合も、iHomeで一緒に考えます。お気軽にお声がけください。
iHome 児童発達支援管理責任者(支援経験9年)
放課後等デイサービスの現場で9年間、お子さまの支援に携わってきました。この記事は、現場での実体験と最新の制度情報に基づいて内容を監修しています。




